事業承継ADRセンター

事業承継ADRの和解、裁判上の和解

裁判所での裁判と事業承継ADRでの和解の違い

事業承継ADRでの和解で大きな利点を挙げると次の5点に集約されます。

 
非公開手続
風評被害・秘密の漏洩を回避できる。
強制執行可能
実質的強制執行力の付加ができ、単なる和解に比べ解決力が高い。
複雑・高度な和解を実現
事業承継を専門とする弁護士が調停人、相続税、組織再編税制を専門とする税理士、評価を専門とする公認会計士、不動産鑑定士等の士業が調停補佐人となる。
積極的に和解を提示
調停人が、事案の内容に最も相応しい事業承継和解案を作成し提案します。これがADRの一番よいところです。
株式価値・事業価値を算出
客観的評価を作成しますので当事者にも、対外的にも説得力があります。
実質的強制執行力を付加

紛争解決の方法は、当事者間で和解契約を締結する方法に限定されています。裁判外の和解ですから、ADRそのものには強制執行力がありません。
しかし、事業承継ADRセンターにおいてすでに、和解が成立していますから、和解成立後、直ちに、公正証書、即決和解調書を作成して強制執行可能な状態にすることができます。
※ 裁判所に対する即決和解の申立費用とか公証人役場での公正証書作成費用は別料金になります。

積極的に案件のニーズにあった和解案を提示

実務経験豊富な専門家が、裁判では決して実現できない事業承継という多方面にまたがる複雑で高度な問題に、積極的に和解案を提示いたします。事業承継を専門とする実務経験20年以上の弁護士と同じく実務経験20年以上の税理士が複数在籍し、当然税務対策としても十分考えられた、事案の内容に最も相応しい和解案を提案できることになります。これが事業承継ADRの一番よいところでしょう。

裁判上の和解は、裁判の続きとしての和解ですから、訴訟法上の縛りが強く働き、裁判上で請求することができることしか和解できません。裁判官は民事事件では訴訟法上「当事者主義の原則」(当事者が主張した事実、当事者が主張した法的枠組みに従って裁判所は判断するという訴訟法上の原則)が働いているため、万事受身です。

ADRでは訴訟法上の縛りは緩くしか働きません。このため事業承継を目的として法律上できることはほとんど、和解案の中に取り込む事ができます。

  • 申立人は相手方に○○会社の新株予約権を発行する、相手方は○○会社の発行する普通株式1 000株及び同社の☆☆新株予約権を2000口取得した直後に○○会社の取締役に選任されたときは直ちに同取締役に就任することを承諾するとか、
  • 相手方会社は別紙記載の〆〆の土地の上に申立人会社を債権者とする極度額○☆円とする一番根抵当権を設定したうえ、別紙記載の株式移転割合で申立人会社と同時株式移転を行って共同の親会社を設立するとか、

相当複雑な和解ができると考えられます。

社会が複雑になればなるほど、法律に基づいて白黒決着をつける裁判所による裁判と、法律と税務、会計、特許、不動産評価、経営分析など専門的知識とを結びつける、本事業承継ADRのような、「民間の裁判所」による和解方式との、両方が必要になってくると考えます。

株式価値・事業価値を算出

この事業承継和解案は、争いの目的となっている株式の価値とか、争いの目的になっている事業の経済価値についての分析に基づいて、つまり数値に基づいて提案しますから説得力が違います。

この点は、当会が「ADR事業」のほかに「株式価値評価事業」を持っている強みが生きてくるといえるでしょう。株式価値評価事業部には、いずれも現職の、弁護士、公認会計士、税理士、司法書士、不動産鑑定士、弁理士、中小企業診断士が所属していますから総合的な専門性はかなり高度なものがあり、「民間の裁判所」といえるだけの実力があると思っています。
「株式価値評価事業」での評価算定費用は、株式評価事業をご参照ください。

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